百合詐欺(ゆりさぎ)とは、百合界隈においてもっとも罪深いとされる行為である。
百合詐欺(ゆりさぎ)
概要
百合詐欺とは「百合作品と称しながらも、その内容が百合とは異なる作品」に対して用いられる言葉である。
百合とは「女の子同士の関係」を重視した作品に使われる物だが、まれに下記のような事案が発生していた。
・百合と称した作品のヒロインが実は男の娘だった。
・百合と称した作品に男が乱入し3Pに発展した。
・百合と称した作品が女装物だった。
・百合と称した作品の主人公がそもそも男だった。
上記のような作品は、内容自体にはもちろん問題はない。だが、その多くはタイトルに「百合」と入っており、読者の誤解を生む原因となっていた。その為百合と称する作品ですら安心できないという事が多々あった。
Twitterのような手軽に情報を検索できるツールが普及する以前は、実際に購入して中身を見るまで判別が付かないケースが多く、この問題に拍車を掛けることとなった。
同人誌に関してはその場で試し読みをさせてもらうという方法があったが、商業誌に関しては中身の確認ができないため、表紙の絵と裏表紙のあらすじでジャッジを下す必要があった。
そのため、百合詐欺の可能性を感じながらも中身を確認するために購入する百合好きもおり、なかにはブログなどで情報発信をおこなう人もいた。
近年における百合詐欺
近年では百合ジャンルの規模が拡大されてきたことやスマートフォンによるインターネットの普及、Twitterといった手軽に情報を得られるサービスの登場によって、未然に被害を食い止めることが容易になった。そのため現在では実際に被害に遭うケースはかなり減少している。
ただ長い間こういった事象に苦しめられてきたのもあってか、今なお一部の百合好きの間では百合を語る非百合作品に対しての反発心は根強く残っている。近年「もののふ ~白百合戦舞姫~」※1や「百合BL」※2などで騒がれたのもこういった背景があるだろう
一方で「そもそも百合と称していない作品に対し女の子同士の絡みが多いからという理由で百合認定し、男が絡んだ途端に百合詐欺認定をする」という問題も発生している。
百合詐欺とはあくまで百合と称した作品に対して使われてきたものであって、このような作品に対して使用するのは不適切である。こういった主張は、作品に対する誹謗中傷であって控えるべきものだろう。
※1・・・DMMにて公開されているネットゲーム。運営が男の娘は百合であると主張を行った結果話題となった。2016年の出来事。
※2・・・シャルルコミックスから発表されたBLアンソロジー。受け同士のカップリングを指す「百合BL」というジャンル名を、商業コミックが利用したことで話題となった。2017年の出来事。
記事公開日・・・2017年7月13日
最新更新日・・・2017年7月14日
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