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「破滅の恋人」「メジロバナの咲く」– 楽園に咲く2本の百合漫画をご紹介

PR 株式会社白泉社

 

 

白泉社・楽園コミックスにて郷本先生が手掛ける百合漫画「破滅の恋人」と、中村明日美子先生が手掛ける「メジロバナの咲く」、それぞれの最新刊が2024年8月30日に満を持して発売。

 

「楽園」という一つの漫画雑誌から刊行される二つの百合漫画。今回はそれぞれのタイトルの魅力についてご紹介していきたいと思います。

 

本稿は「破滅の恋人」「メジロバナの咲く」の内容に触れた記事となっており、微量ながら一部ネタバレなども含まれております。現在読まれている方・読まれる予定の方はご注意ください。

 

「破滅の恋人」「メジロバナの咲く」– 楽園に咲く2本の百合漫画をご紹介

 

「破滅の恋人」始まり

「破滅の恋人」は秘密基地のような幽霊屋敷に住む優麗な美女と偶然出会った一人の少女との関係を描いた作品。幽霊屋敷にぬいぐるみを忘れた友人の為に一人屋敷へと向かった少女・ありす、そこで出会ったのはまるで魔女の様な優麗な雰囲気を醸し出す美女のお姉さんだった。

 

周囲にいる大人とは正反対な雰囲気を持つ謎多き美女に、引き寄せられてゆくありす。習い事へ向かう時間も押してまで、二人は秘かに会う時間が増えていくことに…。

 

「破滅の恋人」–百合の魅力

「破滅の恋人」は2024年7月現在ではまだ第1巻のみしか発売されておりませんが、そんな単行本一巻分の中にも様々な魅力が詰め込まれております。

 

名前も知らない、何をしている人なのかも知らない、こんな幽霊屋敷になぜ住んでるかも知らない、とにかく謎が多いお姉さん。物語序盤こそはそんな彼女の事をある程度警戒していたありすでしたが、何故かお姉さんのことが気になってしまい気が付くと何度も屋敷へと足を運んでおりました。

 

出会った当初はお姉さんとの距離が近づきすぎないよう、少し壁があるような姿勢を取っていたありすでしたが、お茶会をしたり部屋を掃除したり一緒に果物を食べたりするうちに、少しずつではありますがお姉さんに惹かれていくことに。

 

学校にいるときもクラスメイトがマニキュアの話で盛り上がってるのを聞き、お姉さんがマニキュアをしているところを想像し何故か顔が赤くなってしまうなど、その惹かれ具合は作中にもしっかりと描かれております。

 

言葉では言い表すことのできない、不思議な感情が沸々と沸き上がる描写が随所で描かれており、「破滅の恋人」はこういった細かなところの百合要素を楽しむ作品となっております。

 

本作には直接的な恋愛描写はあまりないのも(※第1巻段階では)、これは主人公であるありすが恋という物をどういう物なのかあまり理解していないという心情もあり、話が進むにつれてありすの精神の成長と共に二人の関係性がどう変化していくのか、感情がどのように移ろいで行くのか、そこも非常に楽しめる作品となっております。

 

また、本作はありすとお姉さんの関係性を重点に置いた作品ではございますが、その他にも様々なサブキャラが登場します。

 

主人公・ありすに想い(?)を抱くクラスメイトや、お姉さんの親戚や友人などなど……本作の独特の雰囲気を醸し出すとても味わいのあるキャラクター達となっております。

 

「破滅の恋人」は謎多きダウナーお姉さんに少しずつ深みに嵌っていく真面目少女の物語といった印象です。ここまでご紹介した通り現段階において直接的な恋愛百合描写があるわけではございませんが、お姉さんに惹かれていく様は入念に描かれている為、百合好きの方でも純分満足できる作品となっております。

 

百合の花が咲くところをゆっくり、じっくり眺めていたい。もしかしたらもう既に咲いているのかもしれない、そんな空気感を楽しみたい方に是非読んでいただきたい作品となっております。

 

「メジロバナの咲く」始まり

「メジロバナの咲く」は海外の女学園とその寄宿舎を舞台に描かれる二人の女生徒の恋を描いた物語。両親の離婚を理由に長期休暇を学校で過ごすことになった二年生のルビー。周りの友達がみんな親の元へと帰っていく中、”鋼のステフ”と呼ばれる三年生の有名人と共に休暇期間中を過ごすことに。

 

休暇期間中、特段絡むことのなかった二人だが、クリスマスイブの夜、過去の事を思い出し泣いていたルビーの元にステフがやってくる。会話によって打ち解け合った二人はその夜、ただの先輩と後輩とは違う不思議な関係へとなる……。

 

「メジロバナの咲く」–百合の魅力

元気いっぱいで誰にでも積極的に話しかける二年生のルビーと、物静かでどこか他人を寄せ付けないオーラを漂わせるステフ。本作は雰囲気の異なる二人のキャラクターの関係を描いた作品となっております。

 

第1話で距離が縮まる二人、そこからルビーが恋愛的に彼女のことを意識するのは早く、物語は急速度で様々な色合いを見せていきます。

このように本作はかなりストレートともいえる恋愛百合が随所で描かれており、ルビーとステフの関係がどのように揺れ動いていくのかを存分に楽しむことができる作品となっております。

 

また、ステフの妹・リズの存在も本作の魅力を底上げしている要素と言えるでしょう。おやすみのキスと称しキスをせがむリズ、しかしそこには姉妹以上の感情が渦巻いていることは明白であり、ステフを巡ってルビーとリズの間で喧嘩が発生するなど、三角関係要素も本作の魅力を語る上では外せない要素となっております。

 

百合恋愛というステージに立ってからが始まる本作では一筋ではいかない物語が終始展開され、少女たちが揺れ動いていく姿こそが「メジロバナの咲く」という作品の大きな魅力と言えるでしょう。

 

海外の寄宿学校ということで学園全体の雰囲気なども「マリア様がみてる」みたいなお嬢様学校の様な雰囲気もあり、古の百合好きには特に親しみやすい作品だと思います。

 

恋愛要素を支える要素として周囲の人間関係だったりステフの出生など様々な物語も描かれており、余計に二人の恋愛を応援したくなるような構成となっております。

 

ルビーとステフの恋模様を是非今からでもご覧になって見て下さい。

 

総括

 

 

 

今回は白泉社・楽園コミックスの大きく系統が異なる二つの百合漫画についてご紹介させて頂きました。どちらのタイトルもそれぞれ独自の魅力を持った作品に仕上がっており、そしてこの本を読むことでしか得られない体験が詰め込まれた作品となっております。

 

お姉さんとの何気ない時間を重点的に描く「破滅の恋人」、海外の女学園で繰り広げられる恋物語を描いた「メジロバナの咲く」。少しでも本作に興味を持って頂けたのであれば幸いでございます。

 

郷本先生の「破滅の恋人」第2巻と中村明日美子先生の「メジロバナの咲く」第4巻が8月30日に発売。是非この機会にチェックしてみて下さい。

 

コミック情報

破滅の恋人 2 (楽園コミックス) Kindle版
郷本 (著)
定価:968円(本体880円+税10%))

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メジロバナの咲く 4 (楽園コミックス) Kindle版
中村明日美子 (著)
定価:825円(本体750円+税10%)

kindleでチェックする

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